神山清子　信楽 掛花入　茶陶　古谷道生

神山清子　信楽面取掛花入　(銘・鳩乃峯 箱書より)

サイズ　約　径12.8×高13.3 cm
共箱(紙箱)、栞付、箱蓋裏に羽柴氏の書付あり

思い切った削ぎ落としが豪快で、縦にヘラを入れて
アクセントにしています。緋色のグラデーションも魅力的です。
箱書から昭和47年38歳の作品と分かる珍しい作品です。独立作陶を開始して10年あまり、大変な苦心をして古信楽の再現に成功した頃の作品です。
造形的には既に完成の域にあり、後の作品にも見受けられる手法をとっています。
この頃は経済的にも厳しく、茶陶には珍しく紙箱というのがそれを物語っているのでしょうか。

神山清子(1936-2023)は、映画や朝ドラで一般に広く知られるようになりました。作品は古信楽を追究し骨太で造形の強さが際立ちます。大変な労苦の末、独自の作陶世界を構築した女流陶芸家の草分け。最初期はクラフトを手掛け日根野作三に師事しているのも異色。

陶器類はその性質上、貫入が入るものがあります。

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